インタラクティブ動画とは、視聴者がタップやクリックなどの操作ができる仕掛けを組み込んでいる動画のことです。エンゲージメントの向上効果があり、コンバージョンに繋がりやすいため、マーケティングシーンで活用されています。
しかし、実際にマーケティングにインタラクティブ動画を利用しようと思っても、インタラクティブ動画を作るには専用のソフトを使ったり、専門の会社に依頼をしないといけないとイメージする方も多いのではないでしょうか。もちろん高いクオリティを求めるのであれば、専用ソフトの使用や専門会社へ依頼したほうが良いです。しかし入門として簡単なインタラクティブ動画を作るのであれば、YouTube上で作ることができるのを知っていますか?今回はYouTube上でインタラクティブ動画を制作する方法とその機能についてご紹介いたします。
1. YouTube Studio
YouTubeにはGoogleが無料で提供している動画編集アプリがあります。YouTube上でインタラクティブ動画を作成する場合はこのアプリを使いましょう。YouTube Studioで作成できるインタラクティブ動画は簡易的なものなので、通常の動画にインタラクティブ動画の特徴である「ユーザーのアクション」の要素を追加するイメージで作成できます。
2.追加できるインタラクティブ機能
YouTube Studioで使用できる機能は2つで【カード機能】と【終了画面機能】です。
YouTubeの動画を視聴中に、右上あたりにエクスクラメーションマークを逆さにしたようなポップアップが出現したことはないでしょうか。あれがカード機能です。これは動画内の好きなタイミングで出現させることができ、文言なども自由に設定することができます。この機能を使ったポップアップをタップすると、視聴者に対しアクション可能なカードを表示することができます。
終了画面機能とは、動画の終了前の5~20秒前にアクション可能なボタンが表示されます。このボタンをタップすることで、視聴者をスムーズにネクストアクションに誘導することができます。
この二つの機能の主な内容は…
①ほかの動画、または再生リストへの誘導
自分のチャンネル内にある別の動画、または作成済みの再生リストに誘導することができます。この機能の活用方法としては、視聴中の動画と同じテーマを扱っている別動画に誘導すれば、そのテーマについて視聴者により深い理解をしてもらいやすくなりますし、関連動画をまとめて再生リストを作成しておけば、連続視聴における視聴の離脱を防ぐことができるでしょう。
②他のチャンネルへの誘導
サブチャンネルなどがある場合は、そのチャンネルへの誘導も可能です。同じチャンネル内で複数の異なるジャンルを扱ってしまうと、チャンネル登録者数が伸びにくいため、テーマやジャンルが大きく異なるものであればチャンネルを分けて、この機能を活用したほうが高い効果を期待できるでしょう。
③アンケート機能
視聴中の動画内で簡単なアンケートを取ることができます。一つのアンケートに対し最大五つの選択肢を設置することができるので、アンケートの幅は比較的広いです。動画のテーマにどれほど興味を持ったのか、視聴者が求めているものが何なのかをリアルタイムに調査することが可能です。
④外部リンクへの誘導
YouTube内だけではなく、外部サイトへの誘導も可能です。例えば、動画内でカード機能を使い商品紹介のタイミングで購入ページをポップアップさせる、終了画面機能を使って動画の最後で紹介した商品をリマインドするなどの活用ができます。ただし、注意しなければならないのが、リンクを表示させるためには「YouTubeパートナープログラム」に参加していなければならないことと、そのリンク自体も承認されたものでなければ表示させることができません。
⑤チャンネル登録への誘導
視聴者の中には、その動画がおすすめ動画に表示されたからたまたま見ているといった人たちもいます。その様な視聴者にチャンネル登録を促すことも、この機能を使えば可能です。エンゲージメントの向上を目指すためにはチャンネル登録をしてもらうことは必須条件となるので、この機能を活用してチャンネル登録を促しましょう。
使用できるインタラクティブ機能としては二種類ですが、このように活用次第では十分にインタラクティブ動画の効果を得ることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?YouTubeは動画プラットフォームの中でもユーザーの多いプラットフォームのひとつです。機能は通常のインタラクティブ動画よりも簡素なものになりますが、手始めにインタラクティブ動画を自作してみたいという方やYouTube上でインタラクティブ動画を作りたい・公開したいという方は十分にインタラクティブ動画の効果を得ることはできるかと思います。しかし、インタラクティブ動画の一番の魅力は、視聴者のアクションを詳しく分析して動画のブラッシュアップができるという点です。YouTubeで作成するインタラクティブ動画では、視聴者の詳しい分析などはできないため、インタラクティブ動画の効果を最大限に得たい場合は、専門の制作会社に依頼をすることをおすすめします。