新型コロナウイルス感染拡大の中で、「何でこの人はこんな考え方をするんだろう?」と思うことも増えたのではないでしょうか?考え方というのは人それぞれではありますが、明らかに矛盾している考えを述べられるとモヤモヤとしたものを抱えてしまうものです。
多くの方がロジカルシンキングというものを知り、実践することによって少しずつでも世の中が良い方向へと変わっていくかもしれません。ここでは、ロジカルシンキングについてご紹介していきたいと思います。
そもそもロジカルシンキングとは?
そもそもロジカルシンキングとは一体どのようなものなのでしょうか?ロジカルシンキングを訳すると「論理的思考」となるのですが、その文字通り、物事を体系的に整理して、論理的に矛盾なく考える思考法のことを指します。矛盾がすべて悪いというわけではないのですが、何かしらの課題や問題を解決していくためにロジカルシンキングが必要となることは多いのです。
課題や議題があったとして、それをクリアしていくために要素別に仕分けをして結論を導き出したり、さまざまな角度から分析をおこなって解決策を検討したりすることは企業レベルでも求められることです。特に、これからの時代はロジカルシンキングというものを実践できる企業が生き残ることになるでしょう。
ちなみに、これからの時代を生き抜く子どもたちはいち早くロジカルシンキングというものを身につけていくことになります。というのも、2020年4月から新小学校教育指導要領としてプログラミング教育がスタートすることになっているからです。
プログラミング教育というとプログラマーを育てるようなイメージを持っている方も多いでしょうが、プログラミング教育の目的は論理的思考を身につけていくことです。つまり、これからは学校レベルでロジカルシンキングというものを学んでいく時代なのです。学校や企業だけではなく、社会がロジカルシンキングを求めている、必要としていると言えるでしょう。
ロジカルシンキングのメリットその1:分析力のアップ
学校や企業、そして社会が求めているロジカルシンキングにはさまざまなメリットがあります。そのひとつが分析力のアップです。ロジカルシンキングでは、さまざまな課題や問題に対して、分類をし、その因果関係や相関関係を解明していきます。そして、そこから適切な対応策や判断を導き出すのです。
特に、現代人というのは感情に振り回されやすい傾向にあります。そのため、問題を漠然と考えて恐怖感を抱いたり、行き当たりばったりの対応をしたりしてしまうことが多くなるのです。そうではなく、課題や問題が発生したときに、それを十分に吟味して、関係性の理解を深めていくロジカルシンキングこそが課題や問題の解決につながっていくのです。
ロジカルシンキングのメリットその2:問題解決能力のアップ
問題が発生したときに、どこでその問題が生じたのか、その問題の原因は何なのかといったことを明らかにする必要があります。ロジカルシンキングによって、より早く、効率的にどこでどのような問題が発生したのか、その問題の原因が何なのかという部分を特定することができます。
問題を解決するということ自体も大切です。ただ、その結果だけを重視していると、過程が疎かになってしまいます。結果もその結果に至るまでの過程も同じくらい重要なものなのです。場当たり的な対処法で問題を解決するのではなく、同じ問題が起こらないように根本的なところから解決することが可能になります。
ロジカルシンキングのメリットその3:提案力のアップ
もともと日本人というのは、自分から何かを提案するのがあまり上手ではありません。そういった中で慢性的なコミュニケーション不足の傾向も見られますので、意見が無駄に対立してしまうことも珍しくありません。自分の意見を主張しながら相手の納得を得てスムーズに物事を進めるためにも、ロジカルシンキングは必要になってきます。
立場や意見の違いに左右されない論理があればブレることはありませんし、道筋を立てることによって提案内容にも説得力が出てきます。ロジカルシンキングによって提案力がアップしますし、自分の提案が通りやすくなる部分もあるのです。
ロジカルシンキングのメリットその4:コミュニケーション能力のアップ
最近では、自分の言いたいことを伝えることをコミュニケーションだと勘違いしている方も多いようです。ただし、コミュニケーションというのはキャッチボールです。投げたものが返ってきて、それをまた投げ返すということの繰り返しをしていくことになりますので、投げるスキルだけではなく受け取るスキルも必要になってきます。
相手の意見を正しく理解しなければいけませんし、自分の主張を的確に相手に伝えなければいけません。発信も受信も問題なくできてこそ、コミュニケーションとして成り立つわけです。ロジカルシンキングでコミュニケーション能力がアップすると、相手の考えと自分の考えをすり合わせて、論点のズレや事実と意見の違いといったものを最小限に抑えられるようになります。その結果、お互い無駄にネガティブな感情を抱くことなく、スムーズに交渉を進めていくことができるのです。
ロジカルシンキングのメリットその5:生産性のアップ
生産性にこだわり過ぎるのもあまり良いことではないのですが、やはりビジネスシーンにおいてはある程度の生産性というものが求められます。ロジカルシンキングによって生産性のアップといった部分も期待できます。というのも、ロジカルシンキングによって問題の本質を見極めることができるので、無駄を省いていくことができるのです。無駄な思考で時間を消費することもありませんし、最初から最短ルートで理想的なゴールへと向かっていくことができます。