TwitterやInstagramなど様々なSNSが利用されている現在、その発信力をマーケティングに活用する人が増えています。 しかし、最近台頭してきたマーケティング方法なだけに、着手はしたものの実質的にはまだ運用できていない企業や、これから導入して成果を上げていきたいという企業も多いのではないでしょうか。 今回はそんな、これから自社でSNSマーケティングを始めようと考えているマーケティング担当者の方に向けて、その効果を最大限に引き出す始め方をご紹介いたします。
1.効果を引き出すためには目的が必要
マーケティングには目的が必要です。みなさんがSNSマーケティングを始める目的は何でしょうか?ブランドマーケティングでしょうか、プロダクトマーケティングでしょうか。 目的を明確にした上で、ターゲットの年齢や性別、職業などできるだけ細かく分析してみましょう。 また、利用するSNSも重要です。SNSといっても多くの種類のSNSが存在し、それぞれに特徴があります。目的にあったSNSを運用することで、その効果は何倍にも伸びていくでしょう。
2.それぞれのSNSの特徴
Facebookは、実名登録を基本とするSNSで、世界では29億人、日本国内では2600万人のユーザーが存在しています。 ユーザーの年齢層は20~50代と幅広く、実名性が高いので炎上しにくいのが特徴です。
(引用: https://www.facebook.com/business/ads/photo-ad-format)
また、投稿できる文字数が多いため、他のSNSより文章によるアピールがしやすいこと、写真の美しさで目を引きやすいことなどの特徴があります。日本では若い層が離れているという点が指摘されていますが、世界中でのアクティブユーザー数は圧倒的にFacebookが多いため、とくに国外に目を向けている企業なら、有効に活用すべきSNSです。ビジネス目的で利用する人が大半なため、ユーザーから嫌悪感を持たれにくく、比較的安定して誘導することが可能です。
Twitter は世界では3.9億人、日本国内では5895万人のユーザーが存在しています。1回の投稿で140文字という文字数制限がありますが、20代~40代の多くが利用していること、ハッシュタグ機能や匿名性があること、リツイート機能があるので拡散の速度が非常に早いこと、一人で複数のアカウントが作れることなどの特徴があります。
(引用: https://business.twitter.com/en/advertising.html)
自分のアカウントをフォローしていない人にも情報が届くことや、ハッシュタグ付きで多数のユーザーがツイートした言葉が「トレンド」として紹介されることなどの、訴求力の高さがTwitterの魅力です。ただ、若年層のユーザーを中心に、表示される広告に対して良いイメージを持たれることは少なく、表示数の加減次第で炎上しやすいデメリットがあります。
Instagramのユーザーは、世界では12億人、日本国内では4610万人います。 写真の投稿が必須であるため、ビジュアルイメージが伝えやすく、飲食店や美容関係などのマーケティングに強いイメージがあると思いますが、最近は動画配信するストーリーの人気や、商品購入サイトに誘導しやすいこともあって、企業によるマーケティングやブランディングに使われるケースが増えてきています。
(引用: https://www.theverge.com/2019/6/26/18759518/instagram-explore-page-ads)
実際に10~20代がSNSを利用して商品購入するときの動機になっているのは、半分以上の58%がInstagram経由というデータ(引用: https://find-model.jp/insta-lab/the-ranking-of-product-purchase-with-sns/#SNS3LINEYouTubeInstagram)があるそうです。全年齢でも25%を占めていますので、注目すべきSNSであることは間違いないでしょう。ただ、Twitter同様、表示される広告に良いイメージを持たれることは少なく、ユーザー層が求める広告を設定しなければ、企業の印象を下げてしまいます。
・Youtube
YouTubeそのものは、直接的なコミュニケーションを主体とするSNSとは毛色が違いますが、SNSマーケティングに戦略的に利用されています。商品購入につながる動機としては、30~40代で34%、全年齢でも30%を占めています。 (引用: https://find-model.jp/insta-lab/the-ranking-of-product-purchase-with-sns/#SNS3LINEYouTubeInstagram)
(引用: https://www.thinkwithgoogle.com/intl/ja-jp/marketing-strategies/video/youtube-action/)
Google検索では、従来はテキストを軸にしたSEO対策が中心でしたが、近年は動画コンテンツを含むことで、SEOの有効性が高くなることがわかっています。そのため、企業として作成した動画をYouTubeに上げることは、SEOと訴求力の両面で効果的です。動画制作を得意としている企業であればYouTubeはぜひ活用していきたいSNSです。動画投稿では、投稿した動画はユーザーに強制的に表示されることはなく、求められるニーズに直接応えることが可能です。しかし、誘導型の広告は、動画の合間に挟まれることが多く、良い印象を持たれることは少ないようです。
・TikTok
TikTokのユーザーは、世界では14億人、日本では1690万人います。SNSの中でユーザー増加率が非常に大きく、人気上昇中の次世代SNSと言われています。「ショート」と呼ばれる15秒から1分に収まる短尺動画がメインであるため、隙間時間に見ることができ、他のSNSとの差別化が上手くなされています。Twitterに劣らず拡散性が高いことや、若者に絶大な人気を誇っているという特徴を持ちます。
(引用:https://tiktok-for-business.co.jp/archives/5643/)
企業も積極的に参入しており、TikTokを軸に知名度を大きく上げた企業がいくつも存在します。
各SNSデータ引用:
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_social_platforms_with_at_least_
https://www.visualcapitalist.com/visualizing-social-media-use-by-generation/
https://www.ownly.jp/sslab/sns-user-detail#638de732a47b980554f44769-1670244252969
3.SNSマーケティングをする上での長期的フロー
各SNSの特徴を掴めたところで、実際にマーケティングをする際のフローについて説明します。
まず初めに①目的を設定します。冒頭でも説明した通り、目標設定は非常に重要なステップです。現状を分析しターゲット層の年齢や性別、職業などを細かく特定します。この段階で、競合がどのような戦略でマーケティングしているか調査すると、スムーズに進められます。
次に②運用するSNSを決め、短期間で実際に運用しましょう。上記で説明した通り、各SNSには特徴があります。①で見出したターゲット層の特徴とより多く合致するユーザーが存在するSNSを選びましょう。
そして短期間で試用した後、③webへのコンバージョン率の変動や商品購入数の増減から効果を見極め、改善点を洗い出します。文章や画像のインパクトの有無を再確認したり、広告を目にしたユーザーのレビューがあれば参考にして改善を加え、もう一度同じSNSを運用します。一度ユーザー目線で見返してみるのも良いでしょう。もしそれでも進展が見られなければ、一度ターゲット層の特定からやり直すべきです。
4.流行りのインスタLPとは
SNSでのマーケティング方法についてひとつおすすめをご紹介します。Instagramにおいて「インスタLP」というものが流行っています。 そもそもLPとはランディングページのことで、商品販売を目的とした、縦に長く作られたWebページのことです。 LPのクオリティや運用は、商品の売り上げを大きく左右するため、内容の充実に各社が力を入れる部分です。
(引用:https://www.instagram.com/onestopstudiotokyo/)
「インスタLP」とは、そのランディングページの効果をInstagram上で得られる方法で、Instagramのプロフィール画面をLPとして扱い、複数の写真投稿で1枚の画像に見せつつ、各グリッドに情報を付加するのです。投稿ごとに誘導先を割り振ることができるので、購入や問い合わせなどにつなげやすくなるメリットがあり活用する企業が増えています。また、単純に見た目のインパクトが強く、興味を惹きやすい特徴があります。