簡単にまとめるとAPIって何?
インターネットを活用したビジネスや買い物、調べもの等では、意外と様々なシーンで「API」のお世話になっています。また、「API」っていう言葉に遭遇する機会も増えてきていると実感する今日このごろです。とは言っても、意外と考えることなくスルーしてしまってないですか?あるいは、「何だろう?ま、後でいいや!」っていう程度に軽い扱いになってないですか?
実は、APIの普及でとっても便利な世の中になっています。例えば、ネットショッピングのお届け先の住所入力シーンでは、郵便番号を入力するだけで、市町村まで自動で反映されて、便利さを実感したことないですか?APIのおかげで自分で調べる手間が簡略されます。これは「API」システムの組み込みの一例です。
APIを利用するユーザー側にとっては、入力するステップが短く済んで時間を有効に使うことができます。また、これらのAPIを活用したシステムを作り上げるエンジニアにとっては、すでにリリースされている外部の「API」サービスを使ってプログラミングすることで、ゼロから開発する必要がなく、開発費用も抑えながら自社で活用できるシステムを完成させられることもできます。
そこで今回は、APIを利用するユーザー側の視点で、何となく利用していて、便利さを実感している「API」について簡単にまとめて解説していきます。
APIとは?
インターネットの世界は、とかくアルファベットの略語が多い世界ですが、APIも然りです。ではAPIは何の頭文字をとった略語なのかを紹介しますね。
APIは「Application Programming Interface」の頭文字から成る略語で、アプリケーション・プログラミング・インターフェイスです。ザックリ言えば、「アプリケーションをプログラミングするためのインターフェース」という意味です。とは言われても、普通には「それって何ですか?」ですよね。
APIのIにあたる「Interface」の意味には、辞書を紐解くと「接点、仲立ち、橋渡し、共有」の意味があり、「何か」と「何か」をつなぐものとなります。
Applicationは、パソコンが動作するのに必要な土台であるOS上で動作する利用者のニーズに応じて作成されたソフトウェアのことです。
APIとは、ソフトウェアの一部を外部に向けて公開することで、第三者が開発したソフトウェアと機能を共有できるようにしてくれるものというわけです。
つまり、異なるソフトウェアやサービス間で認証機能を共有したり、片方から数値データを取り込み、別のプログラムでそのデータを解析したりできるようになります。異なるもの同士をAPI連携すれば、一部のデータや機能が共有できるっていうことで便利そのものです。
利用されているAPIとしては、「LINE」「Yahooショッピング」「Amazon」「楽天」「Twitter」「Facebook」「じゃらん」、特定分野では「Google Analytics」「Google Search Console」などインターネットを使うシーンでは、聞き慣れているサービスサイトばかりです。
いかがですか?なるほど解決!とまではいかず、釈然としないままでは消化不良になりますので、さらにわかりやすく事例を交えて簡単にまとめていきます。
API利用でどうなる?身近なAPI事例とは?
身近なAPI事例を紹介します。
SNS大手のインスタグラムやTwitterへの投稿が、Facebookにも自動で投稿できるように設定が可能となっているのはAPIのおかげです。つまり、SNS大手のインスタグラムやTwitter、Facebookなどの提供するAPIを利用することで、SNS同士で記事を共有することができ、どれか1つのSNSに記事投稿をすれば、他のSNSにも同時投稿が可能になるというわけです。
自分のWEBサイトでAmazonの商品を販売している場合、Amazonでの販売価格が変わったとしても、API連携で情報を共有している場合は、販売価格の変更は自動で反映されるというわけです。また、AmazonのAPIを利用することで、自分のWEBサイトで最新の売れ筋をすぐさまチェックすることができたりします。
Google MapのAPIを利用することで、自分のWEBサイトに最新のマップを表示することができます。WEBサイトに訪れたユーザーは、目的地周辺の地図を確認できます。あるいは、周辺地図を拡大・縮小できます。これって、まるでGoogle Mapに接続しているように操作することができます。
WEBショップやブログの運営者のアクセス解析に必須ツールといえば、「Google Analytics」や「Google Search Console」です。これらは全て無料で利用できます。
Google Analyticsには、WEBショップやブログとユーザーとの接点に関するデータを収集、設定、レポートするためのAPIが用意されています。このAPIのおかげで、ユーザーのWEBショップやブログ上の行動を計測することが可能となりますので、アクセス解析には重宝されています。アクセス解析では、WEBショップやブログを訪問したユーザー数やページビュー数、新規訪問者なのか、リピーターなのか、PCからあるいはモバイルから訪問なのか、など運営者にとっては分析に必要なデータを確認することができます。
併せてGoogle Search Consoleに用意されているAPIを利用すれば、WEBショップやブログへの訪問者がどのような検索キーワードで訪問したのかがわかります。さらに、検索キーワード別や日別に検索エンジン上での検索順位やクリック数、表示回数などがわかります。
上記はAPI活用事例の一部です。API連携は私達が利用するサービスやシステムに多く利用されています。
・SNS
様々なWEBサイトへのログイン時に、FacebookアカウントやLINEアカウントなどのSNSアカウントを利用してログインや会員登録ができます。
・ECサイト
自分のECサイトの商品情報をAPIを経由して、大手モールなど複数のECサイトに掲載することができます。
・ポータルサイト
ニュースや天気予報、オークション情報など、大手ポータルサイトの情報を利用して、自前のアプリに表示させることができます。
・マイナンバーカード
マイナポータルのAPI経由で、民間や行政機関等の組織が提供する外部サービスからの電子申請をマイナポータルで受け付けることができます。
APIを簡単にまとめると
APIとは、異なるもの(ソフトウェア等)同士が互いに情報を共有するための接点(インターフェース)のことです。API連携を行えば、システムやアプリケーションを連携させることができるので、単体のソフトウェアが持つ機能だけでなく、連携先のソフトウェアの機能を利用することができるようになります。
さて、APIがインターネット上で公開されていて、インターネット上で即座に連携できるものを「WEB API」といいます。実は、このWEB APIが、私たちが普段から何気なくインターネット上の多くのシーンで利用しているAPIということです。
APIの利用で便利で快適な生活が送れそうなイメージが沸いてきましたか?
APIの利用で、入力しなければいけない情報を入力するステップが省略できたり、入力するだけでデータが自動で反映されたりなど、APIを上手に活用することができれば日々のインターネットを使った生活の質もとても向上することが期待されます。