フランチャイズというのは、うまくいけば短期間でその規模を大きくしていくことのできるビジネスモデルです。知名度が一気にアップするということもあるでしょう。ただ、だからといってどのような事業でもFC化できるわけではありません。ここでは、事業がFC化に向いているのかを判断するチェックポイントをご紹介していきたいと思います。
商品が他社に負けない独自性を持っているか
今は簡単にいろいろなものが手に入る時代です。そのため、ユーザーや消費者も今まであった商品を多少改良したくらいでは驚きません。ここ最近でヒット商品となっているのは、今までありそうでなかったものです。
つまり、他に同じような商品がない独自性を持っているものであれば、FC化によって新しい市場を開拓できるようになります。独自性のある商品があるというだけでも、加盟店獲得の有効な販促につながります。ユーザーや消費者へのアピール度も強くなりますので、フランチャイズによって市場を独占できるような可能性もあるのです。
製法が他社と違っているか
例えば、サプリメントなどは同じ成分のものでもいろいろなメーカーが出しています。ただ、同じ成分のサプリメントでもメーカーによってその製法が違っており、その製法で選んでいるという方も多いかと思います。実際に、こういった製法も他社と差別化できるポイントになってきます。
すでに出回っている商品であっても、その製法が違えば、既存のものとは違った特別な商品としてユーザーや消費者にアピールしていくことができます。独自製法などで売り上げや利益を出しているところも少なくありません。
材料の調達方法に他社の違いがあるか
材料の調達方法における独自性というのも、FC化における武器となります。一般的にはなかなか手に入れられない材料を独自ルートで調達し、良心的な価格でユーザーや消費者に提供しているというだけでも強みになるのです。
仮に、材料自体がそこまで珍しいものでなくとも、独自ルートで安く仕入れられるということであればコストダウンにもつながります。そういったところもFC化におけるアピールポイントとなってくるでしょう。
他社には真似できないサービスか
商品の独自性にもつながってくる部分なのですが、他社には真似のできないサービスを提供できるかという部分もポイントになってきます。他社には真似のできない独自のサービスであれば、市場の開拓と独占も夢ではありません。
もちろん、日本でたったひとりの職人にしか提供できないサービスとなってくるとFC化は無理ですが、そうでなければ独自サービスというのはFC化における大きな強みになってきます。
他社よりもマーケティングに優れているか
フランチャイズにおいて、マーケティングというのは特に重要になってきます。他社よりもマーケティングに優れているのであれば、FC化にあたってそれだけで大きな強みになってきます。
事業自体がそこまで特殊なものでなくとも、マーケティングの優秀さでカバーできる部分もあるのです。競争を勝ち抜ける可能性があると見なされれば、加盟店は増えていくでしょう。
他社よりも商品企画に優れているか
今そこまでの勢いがないところでも、商品企画に優れていれば先々で大きな成長をする可能性があります。フランチャイズにおいては将来性というものもポイントになってきますので、商品企画に優れているのであればFC化にあたっては有利です。
他社よりも顧客管理に優れているか
情報化社会の中で、顧客管理の重要性というのは増しています。顧客管理の甘い企業というのは、どんどん淘汰されていくことになるでしょう。逆に、他社よりも顧客管理に優れているのであれば、それはこれからの時代、大きな強みになってきます。
他社よりも計数管理に優れているか
計数管理というのは、原価管理であったり、在庫の確保であったりという部分です。コンピューターを使って経営を効率的に進めていくことで、経営から無駄をなくしていくことができます。こういった計数管理に優れているのであれば安心して加盟店となることができますし、そのノウハウを得られるのは加盟店側にとって大きな魅力となります。
他社よりも優れたマニュアル化ができるか
フランチャイズというのはすでに成功したビジネスをマニュアル化して、そのマニュアル通りに事業を展開していくというビジネスモデルになります。そのため、マニュアル化ができるかというのはとても重要なポイントになってきますし、他社よりも優れたマニュアル化ができるのであればそれも大きな強みになります。
魅力的なビジネスでもマニュアル化に問題があれば、うまくはいきません。マニュアルに従って事業をおこなうことを考えれば、他社よりもわかりやすく使いやすいマニュアルを作れるかどうかは大きなポイントです。
今は向いていなくともFC化できる事業に変えていくことも可能
事業がFC化に向いているかのチェックポイントということでご紹介しましたが、今は向いていなくともFC化できる事業に変えていくということは十分に可能です。根本的に向かない事業でない限りは、改善できるところを改善してFC化に向けて動き出してみてもいいのではないでしょうか?