リサーチという言葉には、『調べる』や『研究する』という意味があります。
それは企業経営などにおいて、非常に重要な役割を持ちます。
今回は、何らかの事柄を始める前にリサーチを行う事の重要性について記させていただきます。
【リサーチの方法】
リサーチを行うにあたり、まずはその方法についてを知っておく必要があります。
リサーチの手法を多く得る事により、結果はより精度の高いものになるでしょう。
主に以下のような方法によってリサーチが行われます。
■ネット調査
インターネットによる情報収集を行う方法です。
アンケートの回答サイトを設置して情報を集める方法などがこれに当たります。
インターネットを利用する人口は多く、広い範囲から情報を受け取れるのが強みであると言えるでしょう。
デメリットとしては、軽い気持ちで回答できるアンケートになってしまいがちな所です。
■街頭調査
主に駅など、人口が密集している場所で直接アンケートをとる方法です。
前述のネット調査とは異なり、実際に対面した状態でリサーチを行えるのが強みです。
■郵送調査
リサーチ対象にアンケート用紙などを郵送し、情報を得る方法です。
対人だけでなく、対企業にも回答を募れるのが強みです。
■訪問調査
実際にリサーチ対象のいる場所に赴いて情報を集める方法です。
特定の地域の情報を確実に得られるのが強みです。
■HUT(ホームユーステスト)
自社の製品をリサーチ対象者に実際に利用してもらい、必要な回答を得る方法です。
利用者にとっての詳細な感想を調査できるのが強みです。
多くのデータが必要な場合、製品の作成や郵送にコストがかかるのがネックです。
■会場調査
リサーチ対象を会場などに呼び、製品を実際に使ってもらいアンケートをとる方法です。
必要な情報を得るための時間が短く済み、信頼性の高い情報が得られます。
しかし会場の貸し切りや交通費の支給を行う場合、コストは高くなってしまいます。
上記は調査方法の一部であり、場合に応じて上記以外の方法がとられる場合もあります。
【リサーチの種類】
リサーチの手段は下記の二種類に分けられます。
■定量調査
数で表す事ができるデータを調査する方法です。
ネット調査や街頭調査によってデータを得ることが可能です。
定量調査の大きなメリットとして、データ数を集めやすいという事が上げられます。
集めたデータは円グラフなどで表しやすく、調査の結果は一目で分かります。
デメリットとしては、数字を正確に読み取らなければデータをうまく活かせない場合もあるという部分です。
■定性調査
顧客から得られた製品への反応や感想など、数で表せないデータを表します。
定性調査のメリットとして、数値化の不可能なデータを直感的に得られるという部分があります。
例えばサービスを利用している顧客の満足度など、言語化された情報を得られます。
デメリットとして、定量調査に比べてデータ収集に手間がかかるという事があります。
(例えば、定性調査に用いられるHUTの手順の多さなど)
【リサーチに使われるデータの例】
事前リサーチによって、どのようなデータを得るのかを前もって決定しておく必要があります。
ビジネスのどの場面で情報を活かすかによって、収集するデータは異なってきます。
下記に収集可能なデータの種類の一部を記します。
■個人情報
個人情報から得られたデータは、製品のターゲットを可視化する為に利用できます。
得られる情報の種類と、それに応じた利用方法の一例を記します。
・性別
店舗に訪れる客の男女比を調査し、化粧品売り場に男性用化粧品を置くべきか否かなどを考える。
・年齢
主に介護施設などで、年齢に応じたサービスを提供する。
・国籍
海外に輸出した製品の売れ行きを調べる。
■意見
顧客や消費者から得られた意見はサービスに直接繋がっているものです。
下記に情報の利用方法の一例を記します。
・製品を利用した顧客からの好評価
製品の長所をそのまま知る事ができるので、今後の開発や販売に情報を活かせます。
・自社製品への悪い評価
製品の改善点が挙げられている場合、その部分に修正をかける事ができます。
自社内で気付きにくい欠点を見つけられる場合もあります。
■各種の数値
インターネット調査によって得られた製品の購買数、電子広告を用いたアクセス数の解析などです。
定量調査によって集められるデータであり、サービス利用者の総数などを確認する事が出来ます。
■感想
個人から得られた製品への感想は、非常に重要な情報であると言えます。
前述したHUT(ホームユーステスト)などを使用する事によってデータを得られます。
個人個人の感想をどのように活かしていくかが重要になります。
【事前リサーチの必要性】
ここまで、リサーチの手段や得られる恩恵についてを記してきました。
何故、事前に物事をリサーチする必要があるのでしょうか。
例えば製品を販売する場合、まずはターゲットを絞り込む必要があります。
市場を事前にチェックしていない場合、ターゲットに合った製品を作れず、売り上げに悪影響が出る事になりかねません。
前もってリサーチしておけば、適切なユーザーに適切なサービスを提供できるのです。
事前リサーチは企業を効率的に成長させ、情報から得られたノウハウを蓄積する事にも繋がります。
それは企業にとっても、利用者にとっても重要な事柄なのです。
【まとめ】
今回は事前リサーチの重要さについてを記させていただきました。
情報を収集するという事は、企業の成長方法を読み解くという事でもあります。
顧客のニーズに寄り添う経営は、企業をより豊かなものにするでしょう。
最後までお読み頂きありがとうございました。