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UMLとは何か

世界中で頻繁に利用されているUMLをご存じでしょうか?

UMLとは、英語で「Unified Modeling Language」、日本語で「統一モデリング言語」と呼ばれます。

設計書を作成する手法の総称で、ソフトウエアの仕組みを分かりやすく図で表したものです。

図法は、設計書ごとに書式が決まっており、シンプルで分かりやすいものです。

UMLは、世界中のエンジニアが利用しており、UML2.0以降では13種類も存在しています。

そこで今回は、UMLのメリットやよく知られる図法をご紹介します。


目次

UMLとは

UMLは、ソフトウエアの構造や動きを整理して、図で説明するときに使う共通の図法です。

図法はシステムとオブジェクト内の境界や構造、仕組みを示し、複雑な設計図を簡単に可視化できます。

UMLは手法の総称であり、特定の記述方法ではありません。

また、この手法は2つに分類できます。

システムの静的な構造図と、動的な変化や互いに作用を表す振る舞い図です。

相互作用図は、振る舞い図の一種で、オブジェクト間の連携を表します。

これらの図法では、記述ルールが明確に決められており、システムの全体像が分かりやすく表現されるため、問題点を発見しやすいです。

 

 

UMLの活用とメリット

UMLを活用するメリットは、設計仕様を正確に読み取れることや、設計変更箇所が分かりやすいという点です。

これらのメリットは、手法の表現を統一することで得られます。

表現を統一することにより、コミュニケーションを促進し、プログラムの読み違えや、設計の書式が異なることによる不具合を防ぎます。

また、システムの構造や動作を俯瞰的、多面的に捉えることができ、関係性や全体像を把握すること可能です。

そのため、エンジニア間での認識のズレや誤解の解消につながり、保守性が向上します。

UMLは全世界で使用されているため、開発者の言語を問わず設計図を読み取ることができる点も大きなメリットといえるでしょう。

 

 

 

 

 

UMLの種類

UMLの図法は世界標準規格として策定されており、2015年7月の最新版であるUML2.5が主に使われています。

ここでは、代表的な図法をご紹介しましょう。


クラス図

クラス図は、クラス同士の定義や関連を表すものです。

オブジェクト指向の開発で作成するクラスの定義や、その関連性を示すため、システム全体の構成を視覚的に読み取ることができます。

クラス図は、UMLの土台とも言える存在で、ソフトウエア技術者の間で広く使われています。

図形でシステム全体を表現することで、認識をスムーズに共有でき、仕様変更のリスクを抑えることも可能です。


コンポーネント図

コンポーネント図は、ソフトウエアモジュールの構成や、コンポーネント間の関係性を視覚化しています。

この書式はクラス図とは異なり、細かいクラスの集合を部品(機能)単位でつくります。

一見すると複雑なものに見えますが、システム構築に非常に有用です。

コンポーネント図は、複数のシステムの内部構成が分かるため、大規模なプロジェクト図で全体を俯瞰する際に役立ちます。


配置図

配置図は、システムの物理的な配置構造を表すものです。

物理ハード要素と内部のコンポーネントなどが、プラットフォームやネットワーク上の、どの位置に配置するのかを、システム構成図に図示します。

また、どのプロセス上で実行するのか、物理的な視点で表現します。

アプリケーションが複数のマシンにわたり配置される場合でも、視覚的に要素間の関係が分かるのです。

配置図には、通信・ノード・コンポーネント・依存関係などが含まれます。


ユースケース図

ユースケース図は、システムを利用するユーザーや外部機能の要求に対し、システムが行う振る舞いを示す図です。

図式によって、システムを利用するときの仕組みや流れ、関係性が視覚的に分かります。

ユースケース図には、アクター(利用する人)・システム・ユースケース・関係の一部が含まれています。

図には、上記の4要素を含み、アクターごとに何ができるのかを表現する点がポイントです。


シーケンス図

シーケンス図は、システムの処理を時系列で表した図です。

この図は、相互に作用する関係性を確認するときに使われ、順番に表現されるため比較的分かりやすいと言えます。

静的なクラス図に対し、この図は動的になり、ソフトウエア開発の設計段階でよく利用する有名なUMLです。

1つの指定された図で複数の作業を完了できるため、複雑な手続きが必要な動作方法のモデル化を実現できます。


アクティビティ図

アクティビティ図は、システムが実行する状態を順序に従って記述しています。

図法はアクティビティ・状態・その間の遷移から構成され、同じプロセスや行動を理解する上で有用です。

アクティビティ図は、フローチャートとほぼ同じなため、比較的簡単に理解できるでしょう。

また、シーケンス図と似ていますが、アクティビティ図ではシステム処理を順に図示することができます。

 

 

まとめ

今回は、UMLでよく知られる図法をご紹介しました。

UMLは、図で視覚的に全体像を確認できるため、多くのエンジニアが使っています。

システム全体を直感的に理解できる資料が作成できれば、各工程のシステム設計で大いに役立つでしょう。

 

 

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