WBSの書き方
2022年05月02日

WBSの書き方

開発現場でのプロジェクト進行で大切なことは、まずは「全体像」を把握することです。この全体像を把握する目的で、今回紹介する「WBS(Work Breakdown Structure)」がよく使用されます。ちなみに、日本語に訳せば「作業分解構成図」となります。 

WBSとは作業分解構成図と訳せますが、開発現場での管理で用いられる手法のひとつで、必要な作業や成果物を詳細に洗い出した一覧表を指します。

そこで今回は、WBSのメリットや書き方について解説していきます。

WBSを作成するメリット

なぜWBSを作成するのか?そのメリットの第1は、全体の作業を明確化した結果「やるべき作業」が「見える化」されるからです。あるいは、「作業が難しそうな箇所」や「リスクが発生しそうな作業」をあらかじめ発見できるからです。メリットの第2は、全体の工数が把握できる点です。作業ごとに工数見積を行い、それを積み上げることで全体の工数が明らかになります。結果として、重要な作業が抜けていないか確認でき、反対に無駄な作業は取り除くこともできます。このように、やるべき作業と工数が把握できるので、作業計画が立てやすくなるというわけです。

WBSの書き方の工程

WBSの作成では、主に下記に示す3つの工程を作成します。

工程1:作業の洗い出し・分解

WBS作成のスタートは、プロジェクトが完了するまでに必要な作業を洗い出すことです。大分類から中分類、小分類とだんだん細かい作業まで落とし込んでいきます。

そもそも作業自体は、プロジェクトの責任者が行いますが、このスタート段階では、担当者に確認しながら進めていくことで見落としも減り、作業開始後のトラブル回避になります。また、洗い出した作業は、併せて時間の見積もりも行っておきます。このことで、できる限り漏れなく、重なりなく分割していくことができます。

工程2:作業の順序設定

工程2では、作業の洗い出し・分解の後に作業の順序を設定します。まず、作業を順番ごとに並べて作業の流れを明らかにします。ここでのポイントは、作業同士の依存関係を明確にすることです。依存関係とは、前の作業が終わらないと次に進めない作業のことを指します。どんなに他の作業を早く終わらせても、依存関係がある前の作業が終わらないと作業工程は前に進みません。そのため、どの作業が依存関係にあるのかを明示するようにします。 

工程3:作業の構造化

工程3では、レベルが似た作業同士をまとめて階層構造になるように並べます。同じレベルの作業をまとめ、その下にまた同レベルの作業をまとめて階層化させていきます。これを構造化と呼びます。

作業を構造化することで、作業の抜け漏れを防止する役割があります。レベル感があまりばらばらにならないように留意します。

 

マインドマップ、ガンチャートとは?

作業を分解しよう、WBSを作成後にWBSを使ってスケジュールを組み立てようとは言っても、具体的にどうすれば?となりますよね。

作業分解の方法としては「マインドマップ」、スケジュールを可視化する方法としてガンチャートを紹介します。

マインドマップ

複雑になればなるほど頭の中はやるべきことで一杯になって混乱します。そこで、そんな状況を整理するのにマインドマップを使用して頭の中「思考」を整理します。マインドマップは、紙とペンさえあればいつでも、どこでもできます。まずは、頭の中に浮かんでいる作業やアイデアを全て書き出します。マインドマップを作成する際のポイントは、紙の中心に大まかなテーマを書き、その周辺に蜘蛛の巣のように関連する事項を繋げていきます。物事の繋がりが可視化できて頭の中「思考」も整理できます。マインドマップを利用することで抜けがないように正確な作業分解ができるようにしましょう。

ガンチャート

分解した作業に担当者を割り当てて、期限を設定し、スケジュールを可視化した工程図のことをガンチャートといいます。通常はWBSとは区別されます。ガンチャートは、横棒グラフ等を活用して、横軸に日程、縦軸に作業内容や担当者を書き込み、プロジェクトの進捗を視覚的にわかるようにした図になります。ガンチャートによって、スケジュールの意識化につながるようになります。

 

WBS作成用のテンプレート利用

WBS作成については、初心者でWBSに関する知識がない状態では、時間がかかることも考えられるので、WBS作成用のテンプレートを使用することもおすすめです。WBS作成用のテンプレートを使用することで、すでにレイアウトが準備された状態から作成することができます。このことは、決められた場所にマッチするタスク・担当者・日付などの事項を入力していけばOKというわけです。

WBS作成用のテンプレートは無料でダウンロードするものもあり、これら多くはエクセルなどの表計算ソフトでWBS作成することができます。もちろん有料のWBS作成用のテンプレートのほうが操作性もよく完成度は高くなります。データや機能同士の連携もしており、一つ入力すれば何カ所も自動で更新してくれるものもあります。働く職場WBS作成・更新が日常的に発生し、多くのプロジェクトを必要とするのであれば、WBS作成・更新工数は有料テンプレートのほうがWBS作成への時間短縮ができるでしょう。

WBS作成のために時間を十分に使うことが出来る職場環境であれば、最初から作り上げるのも良いと思います。しかし、多くの職場環境では、WBS作成や更新の時間がなく、活かせていない状況ではないでしょうか。そこで、上手に優良テンプレート等を活用して、効率よくWBS作成の実践を積み上げていくこともいかがでしょうか。

 

WBS作成のまとめ

WBS作成で大切なことは、作業を洗い出す時に抜け漏れをなくすことです。抜け漏れを意識してWBS作成作業ではリストアップしましょう。

そして、抜け漏れを防ぐためには、自分ひとりで行うのではなく、他のメンバーに意見を聞いたり、過去のプロジェクトを参考にしたりすることも大切です。中でも自分が経験したことがない作業の洗い出しには、見落としが多いものです。自社で保管している過去のWBS作業履歴など使える情報はどんどん活用することをおすすめします。

また、会社内で共通のWBS作成のテンプレートを準備しておけば、作成の手間が軽減できます。

WBS作成では、経験や価値観が反映されることも十分に考えられます。一番避けたいのは、「自分が作ったものは正しいだろう」「前と同じようなシステムだから、今度も同じような工数でできるはずだ」という思い込みです。この思い込み回避は、計画が実現可能であるのかを複数人の目で確認しながら作成することです。その結果、WBS作成の精度を高めていくことにもなります。

WBS作成は、プロジェクトの全体像を把握及び作業メンバーの業務円滑化に欠かせない作業です。今回解説した手順を参考にして、作業を洗い出してみると理解しやすくなります。

最後に、WBSはプロジェクトの進行と共に更新していくことも大切です。忙しいを理由に途中でメンテナンスをせずに当初の状態のままであれば、役に立たないものになってしまう可能性も考えられます。結果として、これまでかけた手間がすべて無駄になってしまいますので常にメンテナンスの意識を持つことも重要です。

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