コミュニケーションスキルを今よりも高めたいと思う人は、基本のメソッドを試してみると良いでしょう。
ビジネスシーンで必要不可欠なコミュニケーションスキルは、人間関係を円滑にし、信頼関係の構築や生産性の向上などに役立ちます。
また、コミュニケーションスキルに個人の性格は関係なく、相手への理解や共感する姿勢が大切です。
そこで今回は、コミュニケーションスキルを高めるメソッドについて、基本から見ていきましょう。
コミュニケーションの基本スキル
コミュニケーションスキルを高めるには、相手に興味をもって人間関係を構築すること、伝えて聞くこと、理解することが基本です。
ここでいう人間関係の構築とは、相手の話しを聞こうといった真摯な姿勢であり、コミュニケーションの基礎となる大切な信頼関係といえます。
次に相手の話をしっかり聞いて、言葉を受け止め傾聴することが大切であり、その上で自分の主張を伝えることができれば、より厚い信頼関係を結べます。
互いに話を聞いて伝えたいことを伝えると、異なる価値観や人間性、考え方を理解できるため、コミュニケーションが円滑になるでしょう。
コミュニケーションの種類と能力
コミュニケーションの種類を大きく分けると「言語」と「非言語」があり、主に4つの能力に分かれます。
具体的には、言語を用いる「伝える力」と「聴く力」、非言語の「伝える力」と「読み解く力」の4つであり、理想はすべての能力をバランス良く備えることです。
ここからは、コミュニケーションの種類と能力について、ご紹介いたします。
言語コミュニケーション
言語コミュニケーションは双方向なため、自分の考えや知識、伝えたい情報などを言葉に変えて相手に伝えることで、相手からも言葉を受け取ります。
言語の「伝える力」は、自分の思考を相手が理解しやすいように整理して、正確に表現するための言語化能力です。
また「聴く力」とは、相手が伝えたいことを理解する力でもあり、互いの理解や共感、尊重が信頼関係の構築につながります。
そのため、相手の言葉だけで理解しきれない場合は自分が解釈した内容を伝え、会話することで情報を補いながら、理解を進めると良いでしょう。
非言語コミュニケーション
目の動きや表情、声の重み、身体の動作などは、人の感情や本当の思いをくみ取る非言語的コミュニケーションにおいて、大切なアクションです。
これらの動作は、言語の聴く力にも通じます。
非言語の「伝える力」は、話している相手の方へ体や視線を向けて頷き相槌を打つなど、態度でしっかり向き合っていることを表すスキルです。
また、非言語の「読み解く力」とは、相手の言葉にある思いや感情などをくみ取り共感する、信頼関係を築く上で必要な能力です。
例えば、メラビアンの法則では言葉より聴覚や視覚の方が人の印象に与える影響が大きいとされており、非言語コミュニケーションの重要さが理解できます。
コミュニケーションスキルを高めるメソッド
ここまで、コミュニケーションの基本スキルや、言語の種類と4つの能力をご紹介しました。
コミュニケーションスキルは、話すことや聴く力、そして読み解く力も必要です。
ここからは、それらを高めるメソッドをご紹介します。
伝える力
伝える力を鍛えるには、短時間で簡潔に伝えるエレベータートークを試してみましょう。
エレベータートークとは、同じエレベーターに乗り合わせた人に数秒~1分程度で伝えたいポイント凝縮して伝え、相手の心を掴む方法です。
伝えるときは、結論など重要な内容を先に伝えたり5W1Hを意識したりして、聞き手にとって分かりやすい伝え方を工夫しましょう。
例えば、読書などで語彙力を上げると、シーンによって的確な言葉を選択できるようになるため、より正確に伝えられるようになります。
自分が伝えたいことを正しく伝えるには、相手や状況によって臨機応変に表現を選び、適切かつ簡潔に伝えると良いでしょう。
聴く力
聴く力を鍛えるには、相手の立場や気持ちに対して共感や理解を示して聴くことや、細かい心の状態まで読み取る姿勢が重要になります。
例えば、相手の話からくみ取った気持ちや言動を反復して相手に返すミラーリングは、相手への共感を示して安心感を与えられます。
聴く力を鍛えるには、相手の発言を繰り返すバックトラッキング(オウム返し)や、パラフレーズも有効な方法です。
バックトラッキングは、しっかり話を聞いて理解していると示すことが可能ですが、適度な頻度とタイミングが重要です。
パラフレーズは相手が話した出来事などを、別の言葉で言い換えて話の中に盛り込むことで、相手は聞き手が理解してくれていると認識できます。
読み解く力
読み解く力を鍛えるには、相手に興味や関心をもって観察し、そこから得た情報を増やすことを習慣化しましょう。
言語でのコミュニケーションも大切ですが、相手をよく観察すると、非言語で得る情報も多いことに気づきます。
感情の起伏がわかりやすく表に出る人ばかりではありませんが、よく観察することで、言葉と表情が合っていないなどがわかるようになります。
それには、個々の言語・非言語コミュニケーションや、行動パターンなどの観察情報から異なる点を見出すしか方法がありません。
繰り返し分析を行うことで個々の傾向がわかるようになるため、初めて会う人でも観察情報に合致すれば、読み解く力を存分に発揮できます。
まとめ
今回は、コミュニケーションスキルを高めるメソッドについて、基本のスキルをご紹介しました。
さまざまなシーンで必要になるコミュニケーションスキルを高めるには、基本を念頭に相手の心情に共感しながら、伝えるという姿勢が大切です。
また、日々の挨拶や感謝の言葉は、円滑な会話や友好的な関係を築くために欠かせないため、積極的に試してみると良いでしょう。