システム開発におけるV字モデル
2021年10月11日

システム開発のプロジェクトは、いくつもの工程をクリアしながら進める必要があるため、V字モデルという手法を用いるのが一般的です。

クライアントが求めているシステムを完成させるには、各工程を十分に検証し、基準をクリアしなければなりません。

V字モデルは、開発工程とテスト工程をリンクさせることで、段階的に確認・検証を行う効率的な手法です。

今回はV字モデルの概要や、V字モデルを採用するメリットをご紹介いたします。

 

 

V字モデルとは

V字モデルとは、システムの開発工程とテスト工程をV型に並べ、各工程の対応関係を表したものです。

このモデルは、V字の左側が開発工程、右側はそれらに対応するテスト工程を表しており、この図からV字モデルと呼ばれているのです。

システム開発では、クライアントの要件や仕様書通りのシステムが作成されているか、品質に問題はないか、などの確認作業を行います。

V字モデルは、開発に関するプロセスが明確であり、品質の検証・コスト・スケジュール管理ができるため、効率的な作業構築に役立つといえるでしょう。

 

 

 

 

V字モデルとウォーターフォールモデルとの関係

V字モデルは、ウォーターフォールモデルの弱点をカバーするような、進化版の手法といえます。

ウォーターフォールモデルは、システム開発で使われている開発方法の1つですが、最近はアジャイル開発が主流になりつつあります。

また、V字モデルを用いた開発は、プログラミング開発を折り返し地点として各工程に対応したテストを加えたことで、ウォーターフォールモデルよりも確認・検証の精度を高めました。

そのため、V字モデルは確実性重視のプロジェクトで採用される傾向にあります。

 

 

V字モデルのメリット

システム開発で活用されているV字モデルには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、品質向上につながる主なメリットをご紹介します。

 

検証するテスト内容が明確

V字モデルでは、システム開発において検証するテスト内容が明確です。

例えば、要件定義はクライアントの要望とシステム開発者側の要件を合わせ、実現可能な内容にまとめる重要な工程です。

この工程では、システム全体がクライアントの要求通りの基準・機能・性能を満たすか、不具合やリスクの排除ができているか、などを最終確認します。

このように、V字モデルでは各工程の対応関係が視覚的に判断できるため、同じレベルの成果物を対象に、適切なテストを実行できます。

 

プロジェクトの進行が円滑

V字モデルは、各工程の役割分担と検証すべき点や最終地点が明示されているため、プロジェクトの進行が円滑になります。

また、必要な作業内容や進捗の把握が容易なため、計画やスケジュールを情報共有しやすくなります。

その結果、関係者間の認識のズレやリスクを最小限に抑えることができるのです。

例えば、システム開発中のテスト工程では、修正工数やタスク、不具合の発生率などを想定し、それらを細分化してシミュレーションすることがあります。

そのような場合でも情報の共有認識があるため、的確な人材配置や工数管理、スケジュール構成により、プロジェクトを円滑に進められます。

 

手戻りリスクの軽減

V字モデルは、システム開発で一番問題になる「手戻り」のリスクを軽減できます。

手戻りとは、作業工程中の不具合や大きな問題が発覚した場合、前段階に戻って作業工程をやり直すことです。

後半のテスト工程における不具合の場合は、修正や見直しといった影響が、予想以上の負担になる可能性があります。

V字モデルでは、各工程に対応したテストを行うため、十分に検証してから不具合を修正することが可能です。

また、修正完了後に次の工程へ進むため、手戻りの発生リスクを抑えることが可能です。

 

修正コスト削減

V字モデルでの開発は、各工程において適切なテストと不具合の修正を行えるため、結果的に修正コストを削減できます。

問題が発生した場合は、開発工程に対応するテスト工程が分かるため、不具合の原因特定や修正が非常に容易です。

例えば、テストレベルの規定がないままテストを行うと、不具合の原因が特定できず、調査にも時間がかかるといえるでしょう。

V字モデルの規定や実施は、このような状況を回避する手法として、大きな効果を発揮しているのです。

 

W字モデルとの違い

W字モデルとは、V字モデルの弱点を改善し、発展させた開発手法です。

この手法は、設計・開発工程とテスト工程を同時に進行させるモデルで、その形がWになることからW字モデルと呼ばれているのです。

V字モデルは、実装を経た後にテスト設計とテスト実行に取り掛かります。

一方、W字モデルではテスト工程がさらに細分化されており、テスト設計がすべて前半に行われ、後半はテストの実行のみを行います。

このように、双方の違いはテストの計画・実行の時期であり、各工程に対応するテストに違いはありません。

 

 

まとめ

今回は、システム開発におけるV字モデルについて、概要やメリット、W字モデルとの違いをご紹介しました。

V字モデルは、プロジェクトに関する各工程で責任の所在が明らかなため、効率良く作業を進められます。

ウォーターフォールモデルの進化版ともいえるV字モデルは、時代の進化とともに確実性を求めるクライアントから必要とされるでしょう。

 

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