PDCAに替わるOODAとは

製品の生産量と品質向上に焦点をあてたPDCA、直観的に動くことに焦点をあてたOODA。 このふたつはビジネスの場面でよく使われていますが、そもそも性質が違います。 どちらかが優れている、こちらに移行すべきという選択の必要はありません。 シリコンバレーでは、基本として定着しているOODA。 考案の際に宮本武蔵の五輪書を研究したといわれており、航空戦に臨むパイロットの意思決定を対象に扱われた理論です。 パイロットも剣士も、そして企業戦士も一人で戦いともに成果を挙げていました。 今回はPDCAとOODAの根本的な違いや特徴を比較して、成果につなげる方法をご紹介します。

OODAとは?

OODAループとは、Observe(観察)・Orient(状況判断)・Decide(意思決定)・Act(行動)の4つとLoop(見直す)というプロセスに分かれています。 各プロセスでは、状況を細かく観察し全体を観て感じ取るという感覚、全体の状況が把握できたら経験や知識をあわせ構築し、目的に対して行うべきことが判断できる、という要素があります。 直観によって自分や相手の想い・状況・環境などを察知し、相手の意図を探り心を動かし、目的を確実に実現します。 全体像を考慮した仮説をもとに意思決定し行動に移しますが、動いた結果をふまえて改めてプロセスを見直すという思考法です。 つまり、OODAは察知した物事の本質を捉え明快な判断で実行し成果を出します。

OODAを成功させるポイント

現在社会では、さまざまな価値観や仕組みが猛烈なスピードで変化しています。 予測の難しい環境では、臨機応変なスピード感や機動力が必要で、想定外のことが起きたときに迅速に判断して手を打つというOODAの考え方は必要なスキルです。 普段から情報収集や斬新な発想を追求し、競合他社や未来の動きを直観してさまざまな環境の変化に、正しい状況判断で対応する思考や行動力が重要になります。 OODAループの各プロセスを何の考えもなく何となくしていると、だた単純に動くだけです。 目的に対して経験や情報を収集し仮説を構築し、適切に行動した後の結果を見直すことで、情報の精査と蓄積による精度の高い明快な判断が成功につながるのです。

OODAを導入する理由

1つの目標を達成するために人を管理し、物事の手順を決めて運営を行いますが、いかに優れたビジョンでも実現する合理的な道筋が伴っていなければ無駄になります。 工場の品質管理の世界で60年間支持されたPDCAは、OODAのようにどんな場面でも万能なわけではありません。 OODAのオペレーションプロセスは、どんな場面でも使える汎用の思考法です。 固定された環境で高品質な製品を作ることに力を発揮するPDCAですが、日々条件が変化する環境下では、不測の事態に対応できません。 業務プロセスという視点から管理するPDCAを補うために、創造するOODAの思考を導入することには、理由があるのです。

OODAのメリット

個人単位で目的を達成するため様々な情報をもとに適切な判断を行い、迅速な行動をすることで環境の変化やトラブルに素早く対応できるのがOODAループのメリットです。 観察・思考・行動の結果検証を同時に進めるため、間違った意思決定をすればすぐに計画変更し、構築や状況判断からやり直す柔軟な作業が可能です。 OODAは上層部の計画立案を待ってから行動することはなく、状況を勘案してまずやってみる!という思考なので、各個人が現場の裁量で物事を進められます。 その為、計画を立てることに時間を必要とせずタイムリーに届けることが可能なため、日々変化している市場や顧客ニーズに瞬時に対応できるというメリットがあります。

PDCAとOODAの違いとは?

PDCAとはPlan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)を繰り返す業務改善手法です。 工場の生産性に最適で効果的なPDCAサイクルは、計画に基づいてPRを実行することで、計画通りに売れているかを評価し、目標と離れていたら改善策を検討します。 計画を立ててから行動するPDCAと、全体の状況をみてからとりあえず始めるOODAは計画にはない観察や判断が次の思考に活かせます。 PDCAは計画・実行・検証・改善を順番に進めますが、OODAは観察・状況判断・意思決定・行動・見直すプロセスに順序はなく、ほぼ同時に行われていることが大きな違いです。

まとめ

業務改善を検討するPDCAと、起業や事業開発などを検討するOODAは、どちらも効果的で汎用性も高くビジネスにおいて必要なフレームワークです。 計画ありきのPDCA、実践ありきのOODAのアプローチはビジネス以外でも日常の生活、受験勉強や就活、社会全体で十分効果があります。 計画を決めて実行するスタイル、状況判断して始めるスタイルはどこか性格的なところに通じるものがありそうです。 皆さんも、意外と気づかないうちにふたつのフレームワークを実践しているかも知れません。

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