新型コロナの感染拡大によって飲食店が大きなダメージを受けていることについてはご存知の方も多いでしょう。実際に、飲食店というのはさまざまな努力を重ねて、その営業をどうにか継続しているというような状況です。そういった中で、注目を集めているのが持ち帰りです。
ここでは、持ち帰りで売上を稼ぐ秘訣についてご紹介していきたいと思います。
持ち帰り専用サイトやSNSをフル活用する
今は持ち帰りの需要が高まっていることもあり、持ち帰り専用サイトといったものも取り上げられるようになりました。また、SNSなどで持ち帰りの宣伝をしていたり、持ち帰りの予約を入れられるようにしていたりするケースも少なくありません。こういったツールをフル活用することも、持ち帰りで打ち上げを稼ぐ秘訣と言えるでしょう。
もちろん、地道にチラシをポスティングしていくのも悪くはありません。ただ、今は多くの方がインターネット上で情報を検索し、インターネット上でいろいろな手続きを済ませようとする傾向にあります。オンライン上での情報発信と集客といったものをやはり意識していくべきでしょう。
立地や時間を考えた持ち帰り商品を用意する
持ち帰りで売上を稼ぎたいのであれば立地や時間を考えた商品を用意することです。持ち帰りで失敗してしまうパターンというのはいくつか考えられるのですが、立地や時間を考えずに商品を用意してしまったがために失敗するというケースは少なくありません。
例えば、仕事帰りに飲み歩くような方が集まってくる飲み屋街にセレブ受けしそうなレストランがあってもあまり客足は期待できないでしょう。仮に立地をバッチリ押さえていたとしても、ランチの時間帯に酒飲みが好むようなニンニクたっぷりの味付けの濃い商品を並べておいてもあまり売上は伸びないかと思います。
立地と時間のどちらかではなく、立地と時間の両方を考えておかないと持ち帰りで売上は伸ばせません。
これから持ち帰り専門店をオープンしたり、既存の飲食店で持ち帰りを新たにスタートさせたりする場合には、立地と時間の両方を考えた上で持ち帰りの商品を用意しておくようにしましょう。
持ち帰りの価格を高くし過ぎない
持ち帰りで売上を稼ぐのであれば、持ち帰りの価格設定も大切です。テレビなどでも持ち帰りに切り替えることによって容器代などがかさむという声はよく見聞きしますが、だからといって持ち帰りの価格を高くし過ぎてしまうとお客さんがどんどん離れていってしまいます。
「高くし過ぎないように」と言われると、持ち帰りをスタートさせる既存の飲食店の場合には「店内飲食と同じ金額でいっか」と考えがちです。確かに、店内飲食と同じ金額であれば、持ち帰りだからといって高くなっているわけではありません。ただ、お客さんがそれをどう受け止めるかというのはまた別の話です。
というのも、店内で飲食するときの価格と持ち帰りの価格がまったく同じ場合、下手するとお客さんにとっては持ち帰りのほうが損に感じられることもあるのです。店内で出来立てのものが運ばれてくるのと持ち帰りでちょっとばかり冷めたものを家で食べるのとでは、同じ金額でも感動に差が出てきます。多くのお客さんが「自分にとって損なのか得なのか」というところを重視するのです。
赤字になっては元も子もないのですが、やはりお客さんの気持ちを考えると店内で飲食をするときよりはお得感を出したほうがいいでしょう。店内で飲食するよりも高くならなければいいという単純な話ではなく、お客さんから見たときに高すぎず、お得感のある価格設定にしなければいけないのです。
時間の経過とともに味が変わることを理解しておく
特に、店内飲食をおこなっていたところが持ち帰りに切り替えたり、持ち帰りを新しいサービスとしてスタートしたりする場合には、時間の経過とともに味が変わるということをお店の方がしっかりと理解しておかなければいけません。店内飲食がメインだとどうしても出来立てのものを食べてもらうことが当たり前になってしまうのですが、持ち帰りの場合にはそうはいきません。
同じメニューであっても、出来立てのときと少し時間が経過したときとでは味が違ってきます。持ち帰りを始めるのであれば、少し時間が経過した後にお客さんが口にすることを前提に考えていかなければいけません。持ち帰りの場合、出来立ての状態でお客さんの口に入る可能性のほうが低いのです。
昔から持ち帰りをおこなっているお店というのは、やはり時間の経過とともに味が変わることを理解した上で、お客さんの口に入るタイミングでベストな状態になるような味付けにしています。味付けはもちろん、食材選びやメニューの選定など時間の経過もしっかりと頭に入れた上で考えていきましょう。