ファイブフォース分析
2021年05月18日

みなさんは、ファイブフォース分析というものをご存じでしょうか。

会社で経営戦力を担っている方なら聞いたことがあるかと思いますが、そうでない方には、耳にしたことのない言葉だと思います。

今回はファイブフォース分析の基礎について説明していきます。

ファイブフォース分析とは

ファイブフォース分析とは、1979年、マイケル・E・ポーター氏が発表した、外部環境分析の中の事業環境の分析を行うためにつくられたフレームワークです。経営戦略を考えるうえで、「業界の競争状態」=「競争要因」を知ることが重要であると考え、その要因には、売り手の交渉力・買い手の交渉力・競争企業間の敵対関係・新規参入業者の脅威・代替品の脅威の5つがあり、これらが収益性を決定するのです。この5つが強いほど収益が低く、魅力的ではないと思われています。

 

 

 

 

 

ファイブフォースの要因

売り手の交渉力

自社で製品を造るにあたって当然、原材料や機械、マンパワーを仕入れ・調達する必要があります。この時、原材料の提供者が「売り手」で此方が「買い手」となるわけですが、この売り手が業界内で力を持っていたり、そもそも売り手業者が少ない場合、足元を見られ、結果仕入れのコストが高くなり自社収益の悪化を招きます。

例として、PCにおいてマイクロソフトのWindowsとインテルのCPUは市場で圧倒的なシェアをほこり、PC組み立てメーカーに対し売り手として絶大な交渉力を持っていました。

 

買い手の交渉力

自社製品の提供先の企業が巨大な企業で、購買力が非常に大きいと、この法人企業の価格交渉力は強くなり自社製品は買いたたかれます。また、製品の差別化がなされていない場合やスイッチング・コスト(自社製品から他社製品への乗り変えコスト)が低い場合にも、買い手である顧客の交渉力が強くなります。そうなれば、利益率は圧迫されることになります。

例として、イオンやセブン&アイ・ホールディングスなどの巨大化が挙げられます。こうした巨大企業に製品を卸す場合、他社製品との差別化ができていないとプライベートブランドとされ、安く提供せざるを得ない状況に追い込まれてしまいます。

 

競争企業間の敵対関係

寡占化が進んでいれば競争は穏やかですが、同じくらいの規模を持つ企業が数多く存在している場合は、競争が激化してしまいます。また、撤退が難しい業界では、競争が激化すると緩和し難くなります。このような業界では、最後は合併と合理化を繰り返して生き残りを図る例が多いです。

寡占化が進んでいる競争の例としては、ゲーム機器メーカーです。WiiやSwitchを販売する任天堂とPlayStationを販売するSONY、両者とも世界的ゲームメーカーであり、買い手は両メーカーの機器を買い求めるため競争は穏やかです。

競争が激化している例としては、日本のラーメン業界があります。ラーメン業界は個人経営が多く、たとえ全国チェーンをしている企業だとしても地域の店舗経営が傾くことは珍しいことではありません。

 

新規参入業者の脅威

市場参入において、先に参入した方が優位なのか、それとも後に参入した方が有利なのか論じられることがあります。一般的には、先に参入した方が優位と考えられています。しかし、条件があります。それは、大きな参入障壁を築けているかということです。参入障壁とは、ブランド・知名度の浸透、資金力、スイッチング・コストなどです。これらがないと後に参入してきた方に顧客が流れてしまいます。

例としては、日本の携帯電話市場があります。かつてはau、docomo、SoftBankといった国内メーカーが市場を支配していました。しかし、スマートフォンの登場によりiPhoneのApple社やAndroidのサムスンといった新規参入企業に国内市場を奪われました。スマートフォンという画期的な技術が参入障壁をいとも容易く打ち破った事例です。

 

代替品の脅威

代替品とは買い手の特定のニーズを満たす、既存製品以外の新製品のことで、ある製品がより費用対効果の高い代替品に取って代わられた場合、ある製品の収益性は低下します。

例としては、固定電話機があります。固定電話機は、携帯電話の急速な普及によって、あっという間に収益性が低下してしまいました。食品においても、高級食材とされている蟹の代替品としてカニカマがあります。カニカマは蟹ではなくスケトウダラのすり身で作られていますが、蟹の代用品として高いシェアをほこり、様々な工夫を加えることで見た目・香り・味が本物の蟹により近くなり、調理された状態で提供されたら気づけないレベルまで達しています。

 

 

ファイブフォース分析のメリット

ファイブフォース分析を行えば自社の収益性を確認したり、新規参入や事業撤退の判断材料を得たりできます。

ファイブフォース分析を用いるメリットとして「自社収益性の向上」、「将来の問題点の把握」、「新規参入・撤退の判断」に役立つ点があります。

自社収益性向上に関しては、先に挙げた5つの要因のうち「代替品」・「競争企業間の敵対関係」・「新規参入業者」の力が弱い場合、思い切った値上げによる収益性の向上が見込めるからです。買い手からするとその商品しかないなら値上げされても購入するしかないのですから。しかし、当然無理な値上げを行えば、求心力を失い代替品や新規参入を許し、結果的に収益性が低下するため注意が必要です。

また、自社の競合優位性が低い箇所を把握することで、将来の問題点の把握を行い早期の段階で改善できます。今は成功していても将来、新規参入が増え競争が激化することもありますし、取引先企業が不景気になれば無理な値下げを呑まなければならなくなります。

ファイブフォース分析は業界の収益性を計るものなので、当然、新規参入や撤退のタイミングを見極めるのに役立ちます。

 

 

まとめ

ファイブフォース分析は自社の収益性を向上し、問題点を把握することで早期改善に動けるので、社会における自社の優位性を上げてくれます。また、どの業界の需要が高く新規参入の余地があるのか、今いる業界の需要が低く、撤退するかどうかの指針にもなります。

ぜひ、ファイブフォース分析を活用し会社の収益性を上げ、経営の安定化に活かしてください。

 

 

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